2005年11月05日

第6回 作曲スクール

音律について


ピアノの鍵盤をド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドと弾いたとき、それぞれの鍵にはそれぞれ異なった周波数が対応し、それぞれ異なった高さの音が聴こえる。
この音高の間の周波数関係を、「音律」という。

ア・カペラの合唱や弦楽四重奏を聴くと、ピアノやシンセサイザーの音にはない、澄んで融け合った響きを感じる。
なぜか。
ピアノやシンセサイザーなどの鍵盤楽器は、「平均律」と呼ばれる音律に調律されているが、ア・カペラの合唱や弦楽四重奏では、「純正律」や「中全音律」といった昔の音律で演奏することができるからである。

西洋音楽における、音律の歴史を紹介しよう。
まず、ギリシャ時代には、5度の音程(ドとソの音程)の周波数比を2対3と定義して音律を構成した。
これを「ピタゴラス音律」と呼ぶ。
この音律は、ギリシャ時代のような、単一の旋律を演奏する場合には問題がなかった。
その後、西洋音楽はより複雑なものへと発展し、12世紀になると、複数の旋律を同時に奏でる音楽が出現し、その中で3度音程(ドとミの音程)が多用されるようになった。
ピタゴラス音律における3度音程は、複雑な周波数比を持っていた。
単純な周波数比の音程は融合・協和するが、複雑な周波数比は「うなり」を生じたり、「粗い」響きになる。
したがって、ピタゴラス音律では、3度音程の2音を同時に奏でたとき、その響きが美しくなかったのである。
そこで、3度音程の周波数比を4対5と単純化することで響きを美しくした音律が登場した。
これが「純正律」である。
純正律では5度も3度も美しく響いたが、新たな問題も抱え込んだ。
それは、大きな全音と小さな全音という、周波数比の異なる2種類の全音の音程関係が音律の中に存在するという矛盾であった。
この矛盾を解決するべく、大きな全音と小さな全音の中間的な「中全音」を持つ、一群の「中全音律」と呼ばれる音律が考案された。
ところが音楽の発達はさらなる問題を呈示した。
西洋音楽は古典派からロマン派へと展開し、1曲の中で次々と転調することが多くなってきた。
たとえば、ハ長調の中全音律に調律したピアノで、全く別の調の主音を中心とした3度音程や5度音程を演奏すると、これらは非常に複雑な周波数比を持ち「きたなく」響くのである。
したがって、中全音律は転調が頻繁におこなわれる音楽には向いていなかった。

転調の問題を解消した音律が現在の「平均律」である。
平均律はオクターブ内に12の半音が含まれることを利用して、オクターブの音程を正確に12等分して作った音律である。
平均律は、3度音程も5度音程も少しきたないが、そのきたなさの程度はどの調でも共通な、妥協の音律である。
弦楽器やア・カペラの合唱では各音の高さを自由に調整できるため、平均律ではなく、もっと響きの美しい旧来の音律によって音楽を演奏することが可能なのである。

一度、「うなり」や「粗さ」のない純正律の3度音程や5度音程を聴いてみてもらいたい。
あなたは、どのように感じるだろうか。
posted by ゆうとの at 14:15| 広島 曇り| Comment(2) | TrackBack(0) | 作曲スクール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月03日

第5回 作曲スクール

絶対音感と相対音感


音楽を聴いて、ピアノやギターで音を探ることなく、そのメロディを完全に正しい音名で言い当てることができる人がいる。
また、ギターやヴァイオリンを、ピアノの音や音さの音を聴くことなしに正しく調弦できる人もいる。
このように、外から与えられる基準音なしに、正しい音名がわかる能力のことを「絶対音感」という。
絶対音感を持っていると、ランダムに音高が変化するようなメロディを聴いても、1つ1つの音名がわかるため、これらを難なく楽譜に書くことができる。
また、楽譜を見て正しく歌うことも容易である。
このような芸当は、相対的な音感しか持たない私などにとっては至難の業である。
したがって、楽譜を見てすぐに歌う「視唱」や、音楽を聴いてそれを記譜する「聴音」を遂行するためには、絶対音感は非常に有力な武器になる。

しかし、絶対音感を保有する方が不利な場合もある。
たとえば、あるメロディをハ長調と嬰ハ長調のちょうど中間の高さの調で演奏する場合。
この場合の調においては、「ド」の音は実際の「ド」と「ド#」のちょうど中間の高さになる。
絶対音感を手がかりにすると、このような音の音名は判断が難しい。
そのため、メロディの認識に時間がかかったり、メロディを誤認したりする。
一方、相対音感しか持たない者は、メロディの音の高さの相対的関係のみを手がかりにするため、ハ長調の時と同様にメロディを認識できる。
見ていると、絶対音感保有者は、上のように相対音感を使った方が有利な場合にも、絶対音感を使ってしまう。

絶対音感を持つ人は、楽器音以外の音でも正しく音名を言い当てることができる。
救急車のサイレンやエアコンのノイズを聴いて、その音の高さをピアノやギターで正しく再現できる。
posted by ゆうとの at 07:34| 広島 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 作曲スクール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月30日

第4回 作曲スクール

 4   リ ズ ム と 編 曲 

・リズム・セクション

リズム楽器には、『ドラム』と『ベース』があります。
ドラムには『バス・ドラム』と『スネア・ドラム』と『ハイ・ハット』があります。
ドラムの基本的なパターンを紹介しましょう。
まずバスドラです。

BD  ○  _  _  ○  ○  _  _  ○


次はスネアです。

SD  _  _  ○  _  _  _  ○  _


そしてハイハットです。 ハイハットには『オープン』と『クロウズド』があります。主にはクロウズド・ハイハットを使います。

HH  ○  ○  ○  ○  ○  ○  ○  ○


以上の3つを同時に鳴らすと、8ビートの基本的なリズムになります。

HH  ○  ○  ○  ○  ○  ○  ○  ○
SD  _  _  ○  _  _  _  ○  _
BD  ○  _  _  ○  ○  _  _  ○


HH  ○  ○  ○  ○  ○  ○  ○  ○
SD  _  _  ○  _  _  _  ○  _
BD  ○  _  _  ○  _  ○  _  _


シンセサイザーに入っているリズムをステップライトを使って逆に見てみると、どのリズム楽器をどのように打ち込んであるかがわかります。

ベースはバスドラの位置へコードの主音を入れるのが基本となります。


・音色

曲の伴奏にどんな楽器を使うかは、作曲が完成した時点で既にイメージされているものです。
・ベース(エレクトリック・ベース 、ウッド・ベース )
・ギター(エレクトリック・ギター 、アコースティック・ギター)
・オルガン
・ピアノ(アコースティック・ピアノ、エレクトリック・ピアノ )
・ブラス(トランペット、サックス、フルート、ホルン )
・ストリングス(バイオリン 、チェロ )


・オブリガード

メロディを作曲した時、旋律の切れ目などに別のメロディが聴こえるはずです。 それをサブ・メロディのように作りあげると、オブリガードができます。 オブリガードは、コードを決定する決め手にもなります。

ギターなどリード楽器が演奏する繰り返しのオブリガードを、『リフ』と言ったりします。

コードの一番高い音は、自然のオブリガードになっています。 これは、和音の中の一番高い音が聴こえやすいからです。

コードの中にない音で小節の中で目立つ音を、『テンション』と大げさに言ったりしますが、あまり気にしなくていいです。
posted by ゆうとの at 14:43| 広島 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 作曲スクール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月26日

第3回 作曲スクール

 3   展 開 

さあ、それではいよいよメロディとコードの展開を説明します。

じつは、メロディはコードの中の音が散りばめられたものです。 ですから、先にコードが決まっている場合、メロディはコードの音の中から選ぶという制約を受けることになります。

メロディにコードをつける場合、メロディの音の1つ1つにコードをつけても良いのですが、普通、明らかにコードが変わるまでは1つのコードをつけます。 つまり、ある程度のメロディの集まりに1つのコードがついているのです。

1つのメロディには、1つのコードしかつかない、ということはありません。 1つのメロディには、いくつかのコードがつく可能性があります。 そして、どのコードを選ぶかが、まさに作曲のおもしろさです。

たとえば『ド』という音には、ドミソ(C)、ラドミ(Am)、ファラド(F)や CM7、Am7 、FM7 などが理論上つけれます。

あなたがメロディを作った時、きっとコードも一緒に聴こえているはずです。 初めはよく聴こえなくても、作曲を続けていくと、はっきり聴こえるようになります。

[1]コードの展開(コード進行)

メロディはコードの一部ですから、コードの展開を知っていれば、ことは足ります。 まずは、大まかなコード進行を覚えていただきます。
音楽とは、『1度で始まり、1度で終わり』ます。さらに、『1度で始まり、4度へ展開し、5度へ行って、1度で終わり』ます。

       ソ    ド     レ    ソ
       ミ    ラ     シ    ミ
       ド    ファ    ソ    ド
keyC   C     F     G    C
のとき  1度 → 4度 → 5度 → 1度


        ミ    ラ     シ    ミ
        ド    ファ    ソ    ド
        ラ    レ     ミ    ラ
keyAm   Am   Dm   Em    Am
のとき   1度 → 4度 → 5度 → 1度

5度は『終わりを予感させるコード』と言われています。 普通はセブンス(属七の和音)(G7,E7)をよく使います。
が、しかし、これは古い(クラシックな)セオリーです。 現代(ポップス)では、1度からいきなり5度へ進み、終わるどころか延々続いて行くことなど日常茶飯事です。

コードの展開とは、次のコードへ移る時のしくみです。 これは、『何度先のコードへ移るか』ということがポイントです。 つまり、コードの移動距離が問題なのです。

・2度への展開 〜(C→Dm)近い距離への展開なので、あまり目立ちません。 盛り上がり(高音)を維持するために、サビでよく使います。(F→G)

・3度への展開 〜(C→Em)割と美しい展開です。 少し落としたような感じになります。
・4度への展開 〜(C→F)カントリーな展開です。

・5度への展開 〜(C→G)最も美しい展開です。 5度は一番遠い距離なのです。

・6度への展開 〜(C→Am)オーソドックスな展開です。 コードを聴いただけで幾つも曲が思い出されるでしょう。


それでは、よくある基本的なコード進行を紹介しておきます。

C → Am → F → G
(循環コード)

C → G → Am → Em

Am → G → F → C

Am → C → G → Am

C → Em → Dm → G

C → Dm → G → C

FM7 → Dm → G → C
(秋のコード進行)


サビの展開 〜 サビは通常4度へ展開させます。 あるいは1度です。

次は、サビの部分の代表的なコード進行です。

F → G → C → Am

F → C → Dm → Am

C → F → C → G → Am


[2]代用コード

基本コードでは単純なので、わざわざ違うコードを使う(代用する)場合があります。曲に雰囲気を持たせることができます。

C  の代わりに Am7

F  の代わりに Dm7

G  の代わりに Em7

Am の代わりに FM7

Em の代わりに CM7


[3]その他の展開

「1単音」の終わりにふれたメロディの特殊な音については、コードの特殊な展開として捉えると解りやすいです。 特殊な展開をさせると、曲のその部分が変わった感じに聴こえ、曲を個性的にし、曲の印象を長く残させる効果などが期待できます。 インスピレーションでは簡単に出てきませんので、初めは狙って使うようにしましょう。

基本コードのそれぞれには、陰陽を逆にしたコードがあり、そのコードは使うことができます。

基本コード→  C  Dm Em F  G  Am
特殊コード→  Cm D  E  Fm Gm A
keyC


次に、メロディで使う音とセットで見てみましょう。

単 音 →  ド#   レ#   ファ#   ソ#   ラ#
       (レ♭) (ミ♭)  (ソ♭)  (ラ♭) (シ♭)
コード →   A    Cm    D    Fm   Gm
                          E
keyC          F7                C7

気づいた人もいるでしょうが、『E』は長調と短調の間の転回コードですので、基本コードに近い存在です。(『E7』をよく使います。)
ですから、「1単音」で述べた5個の特殊な単音(黒鍵)と同じ数だけ、特殊なコードがあるのです。


[4]不自然な始まりと終わり

メロディは1度で始まり(Bigin)1度で終わる(End)と、自然に始まり自然に終わる感じがします。 それでは面白くないので、わざと1度以外のコードで始めたり終わったり、また、他のコードでじらしてから終わらせたりします。

5度のスタート(GまたはDm)

keyC   G → C → G → Am
posted by ゆうとの at 06:47| 広島 | Comment(0) | TrackBack(1) | 作曲スクール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月23日

第2回 作曲スクール

2   和 音  〜コード

単音は音が1つだけ出ている場合でしたが、和音とは、音が同時に2つ以上出ている場合です。 コードともいいます。
任意の音を同時に鳴らしても、きれいに聴こえませんので、そこには決まりがあります。この決まりはとても単純で簡単です。

さて、じつは和音は3つの音からできています。 これを基本和音(基本コード)といいます。
では、その3つの音を見てみましょう。

陽和音(メジャー・コード) (C)

        @       B        D
        ド       ミ        ソ
        C       E        G
       主音  (2.0)  3音  (1.5)  5音
       根音

@とBの間隔は2音(3度)、BとDの間隔は1音半、@とDの間隔は3音半(5度)です。(Dと@の間は2.5)
@BDを同時に鳴らすと、明るく聴こえます。ですからこれを、陽和音(メジャー・コード)といいます。
明るく聴こえる秘密は、@とBの間隔にあります。この間隔が2音(長い)時、3つの音は明るく響きます。
逆に、この間隔が短い時(1音半)、和音は暗く響きます。

和音には明るい陽和音と、もう1つ、暗い陰和音の2種類があります。
陰和音(マイナー・コード) (Cm)

        @        B         D
        ド        ミ♭        ソ
        C        E♭        G
       主音   (1.5)  短3音   (2.0)  5音
       根音

和音の3つの音の順番(音の高さの順)は、@BDの順でなくてもかまいません。 つまり、1つの和音に、@BDとBD@とD@Bの3つの鳴らし方があるのです。 その和音を特定するものは、3つの音の間隔です。

和音を呼ぶ時は、なぜか階名の方は呼び方がありませんので、コードで呼ぶしかありません。 その呼び方は、@の音の名前(アルファベットの名)で呼びます。 ドミソの和音は『C』といいます。 Cには、単音のドという意味と、和音のドミソという意味の、2つがある事になります。
陰和音は、@の音の名にm(マイナー)をつけて呼びます。 ドミ♭ソの和音は『Cm』といいます。
本当は、陽和音はメジャーをつけて呼ぶのですが、普通、省略します。(『C』→Cメジャー)

「1単音」で音は7個しかないといいましたが、和音は6個しかありません。 どういう事かというと、メロディを作る1番〜6番の6個の音だけが、和音の@の音になり得るのです。
そしてさらに、BとDの音も、メロディを作る7個の音の中からしか選べません。 和音にはメジャーとマイナーがありますが、選べる音が7個しかないために、@の音の位置で、その和音がメジャーかマイナーかのどちらかに決まってしまいます。

それでは、6個の基本和音を見てみましょう。

   D  ソ ラ シ  ド レ ミ  ファ#
   B  ミ ファ ソ  ラ シ ド  レ
   @  ド レ ミ  ファ ソ ラ  シ
コード名  C Dm Em F G Am ×

なぜ、シレファの和音はないのかというと、@とDの間隔が 3.5でなければならないため、Dの音が ファ#となり、スケール内の音でなくなるからです。

コードは、メジャーが3つマイナーが3つの計6個しかありません。 みなさんが知っている全てのメロディは、この6個のコードで演奏できるのです。(これより和音をコードと呼んでいきます。 )

さて、基本コードの3つの音に、もう1つ音を足すことができます。 これは、おかずみたいなもので、コードの響きに味わいを持たせます。
基本コードに足せる4つめの音は、6種類あります。 それでは、その6種類の音を説明しましょう。(基本コードがC,Cmの場合で)

@   2     B 4     D #5 6 7 #7
ド レ# レ ミ♭ ミ ファ ソ♭ ソ ソ# ラ ラ# シ
     9      S4      +5 6 7 M7
(基本コードC,Cm)

[種類1] ラ#=7度=7=セブンス  (C7,Cm7 )
7度の音を足します。(ラ#が7度と思ってください。) メジャー・コードとマイナー・コードのどちらにも足せます。
ドミソラ#(C7)、ドミ♭ソラ#(Cm7)となります。

[種類2] ラ=6度=6=シックス  (C6,Cm6 )
6度の音を足します。 メジャー・コードとマイナー・コードのどちらにも足せます。
ドミソラ(C6)、ドミ♭ソラ(Cm6)となります。

[種類3] レ=2度=9=ナインス  (C9,Cm9 )
2度の音を足します。 なのにどうして9と呼ぶかというと、1オクターブ上の2度を足した方が、響きが良いからです。 1オクターブ上のレは、数えて9度になります。 メジャー・コードとマイナー・コードのどちらにも足せます。(『9』は5番目の音として足されることもあります。)
ドミソレ(C9)、ドミ♭ソレ(Cm9)となります。

[種類4] シ=#7度=Maj7=メジャーセブン  (CM7 )
#7度の音を足します。 メジャー・コードに足します。 マイナーの場合は短3度などを主音にした+5コードと同じになります。 これを異名同音(エンハーモニックコード )といいます。
ドミソシ(CM7)となります。(CmM7=ドミ♭ソシ)

[種類5]  ファ=4度= sus4=サスフォー  (Csus4 ,C7sus4)
正しくは、3度の音を取り除いて4度の音を足します。 が、あまり気にしなくていいです。
ただ、基本コードのBの音が移動したと考えた方が良いでしょう。 ですから、セブン・サスフォーというのがよく出てきます。(Bの音が4度になって、7度を足す。)
ドファソ(Csus4)、ドファソラ#(C7sus4)となります。

サスフォー (Csus4)
        @     B  B 4   D
        ド     ミ♭ ミ  ファ   ソ
        C     E♭ E  F   G


[種類6] ソ#=#5度=+5=プラスファイブ  (C+5 )
これも、基本コードのDの音が半音上に移動した、と考えた方が良いでしょう。 メジャー・コードしかありません。 マイナーの場合は#5度を主音にしたメジャー・コードと同じになります。(aug=オーギュメントともいいます。)
ドミソ#(C+5)となります。

6種類のおかずの話は難しかったかも知れませんが、当然です。 このことはプロでも詳しい人はあまりいません。 ですから、スクールの中で、今後このことをみなさんで研究して行きましょう。 今は、おかずの音の位置を知っていてもらえば充分です。
(『dimディミニッシュ』や『onコード 』などについては、後日やります。)

Cdim =ドミ♭ソ♭ラ

さて、コードは6個しかありません。 おかずは無理につけなくてもかまわないのです。keyをC(ハ長調)またはAm(イ短調)にすれば、どんな歌も、C,Dm,Em,F,G,Amの6個のコードで伴奏ができます。
それでは、みなさんの知ってる歌にどんどんコードをつけて歌ってみてください。

最後に、7,m7,M7などは、どの基本コードにつくかが決まっています。『key C』で使うコードを挙げておきますので、最終的にはこれらのコードを自由自在に使えるようになりましょう。

keyCで使うコード  C   Dm  Em  F   G   Am
          CM7  Dm7  Em7  FM7  G7  Am7

keyGで使うコード  G   Am  Bm  C   D   Em
          GM7  Am7  Bm7  CM7  D7  Em7
posted by ゆうとの at 09:15| 広島 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 作曲スクール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月22日

第1回 作曲スクール

作 曲 ス ク ー ル   テ キ ス ト

1  単 音 〜メロディ
2  和 音 〜コード
3  展 開
4  リズムと編曲


は じ め に 

みなさん、こんにちは。 作曲スクールを始めるにあたって、みなさんにしっかり覚えておいてほしいことがあります。 それは、『絶対に名前負けしない』ということです。 どうか、このことを毎回忘れないでください。 えてして学問には、何でも用語というのがあって、素人を寄せ付けまいとする傾向がありますが、しょせんは名前です。 中身は簡単であることが多いのです。 とくに音楽の場合はそうです。 音楽は簡単です。 中学生レベルの頭脳があれば、全部理解できる程度です。 小学校、中学校と9年間も音楽を勉強して、なぜみんな作曲ができるようにならないのか? 音楽をむずかしいと思っているのか? 私には不思議です。


1   単 音  〜メロディ

音楽において、みなさんを惑わすのは、1つのものに2つ以上の名前がついていることです。(1つにすればいいのに!)
そしてその反対に、2つのものを1つの名前で呼ぶことがあります。 どうか惑わされないでください。

『単音』とは、1個の音という意味です。 まず、1個の音しか出てない場合のしくみを、お教えします。

単音 = 旋律 = メロディ = 主旋律 (みな同じ意味です。)

・ 音 は 7 個 し か な い ! 

音を決めるものは『高さ』ですが、じつは、音は7個しかありません。

1番 2番 3番 4番 5番 6番 7番 (1番に戻ります)
( 高くなります→ )

メロディとは、この7個の音の組合せでしかありません。 あなたが7個の音を自由に組み合せれば、もうそれで作曲ができます。
さて、この7個の音には、あなたを惑わすためにたくさんの名前がついています。

    1番 2番 3番 4番 5番 6番 7番
階名  ド  レ   ミ  ファ  ソ   ラ  シ
英語  C  D   E   F   G   A  B
和名  ハ  ニ   ホ  ヘ   ト   イ  ロ
    1度 2度 3度 4度 5度 6度 7度
    主音    3音     5音
     トニック


あなたが今まで聴いてきた曲も、すべてこの7個の音の組合せでできています。

・ 音 は 全 部 で 12個 し か な い ! 

音は7個といいましたが、じつはほかに5個あって、全部で12個あります。 ただ、この5個の音はめったに使うことはありません。 ですから、音は7個と思ってもさしつかえないわけです。

1番 2番 3番 4番 5番 6番 7番 8番 9番 10番 11番 12番
 ド  ド#  レ  レ#  ミ  ファ  ファ#  ソ  ソ#  ラ   ラ#  シ
    レ♭     ミ♭         ソ♭     ラ♭      シ♭
 C  C#  D  D#  E  F   F#  G  G#  A   A#  B
    D♭     E♭        G♭    A♭      B♭
 ハ 嬰ハ  ニ  嬰ニ  ホ  ヘ  嬰ヘ  ト  嬰ト  イ  嬰イ   ロ
    変ニ     変ホ        変ト     変イ      変ロ

『#(シャープ)』と『嬰(えい)』は半音上げる、
『♭(フラット)』と『変(へん)』は半音下げる、という意味です。 『半音』とは、『1音』の半分という意味です。0.5 ということです。 『1音』が、1.0 ということです。(『全音』ともいいます。)
1.0 とか0.5 は、音と音の高さの間隔です。
この12個の音は『半音』の間隔で並んでいます。
つまり12個の音の間隔は、すべて等しいのです。
『シ』と『ド』の間は半音です。
(音の高さを決めるものは周波数です。周波数や音律の話は、別の講義でします。)

さて、今まで述べたメロディを作る7個の音は、じつは、みなさんの頭の中で鳴っている音です。 現実に鳴っている音とは関係ありません。頭の中の音は、その音と音との間隔によってのみ特定されているのです。 音の間隔によって鳴っているのです。
頭の中の音を、現実の音として楽器で鳴らしてみると、頭の中のドは現実のどの音になるかわかりません。 頭のドは、現実のファかも知れません。 どの音になってもかまわないのです。 頭のドが、現実のどの音になるか決まった時、その他の音も現実のどの位置かが決まるのです。

7個の音のセットを『音階』『スケール』といいます。
『音階』とは、音の階段ということです。
頭の中の7個(12個)の音(音階)を『相対音階』といいます。
現実の音を『絶対音階』といいます。
現実の音は、低い方から高い方までたくさんあります。人間の耳で聴くことのできる範囲内に、半音の間隔で音があります。

[絶対音階]
ドド#レレ#ミファソ♭ソソ#ララ#シドド#レレ#ミファソ♭ソソ#ララ#シドド#レレ#ミファソ♭ソソ#

    ドド#レレ#ミファソ♭ソソ#ララ#シ    ドド#レレ#ミファソ♭ソソ#ララ#シ
[相対音階]
          ドド#レレ#ミファソ♭ソソ#ララ#シ


もう一度、メロディに使う7個の音を並べてみます。
ミとファ、シとドの間が半音で(2ヵ所)、あとは全音の間隔(5ヵ所)であることがわかります。 つまり、全・全・半・全・全・全・半というふうに並んでいます。
さて、ドから始まるこのスケールは、じつは明るい感じのメロディの時に使用します。 暗い感じのメロディの時は、ラから始まるスケールで考えます。 暗いメロディの時は、ラから始めて、全・半・全・全・半・全・全というふうに並べます。

ドを先頭にしたスケールを『メジャー・スケール』『長音階』といいます。 明るいメロディで使います。
ラを先頭にしたスケールを『マイナー・スケール(ハーモニック・マイナー・スケール)』『短音階』といいます。 暗いメロディで使います。
先頭を変える理由は、ただ、そのほうが考えやすいからです。 常にドを先頭で考えても、別にかまいません。 つまり、1つのスケール(=key)に「メジャー(長調)」と「マイナー(短調)」の2種類があるということです。
逆に言えば、全く同じ音で構成されたスケールが、長調と短調に1対ずつある、ということです。(「ハ長調」と「イ短調」は同じ)

[メジャー・スケール]

ド → → レ → → ミ → ファ → → ソ → → ラ → → シ → ド
  全    全   半   全    全    全   半


[マイナー・スケール]※主音はラ

ラ → → シ → ド → → レ → → ミ → ファ → → ソ → → ラ
  全   半   全    全   半   全    全


『メジャー』=『長調』=『M』  『マイナー』=『短調』=『m』
明るくまたは暗く聴こえる秘密は、3度の音までの距離にあります。 1度・2度・3度と音を出していって、3度までの間隔が 2.0(長い)の時は明るく聴こえ、3度までの間隔が 1.5(短い)時は暗く聴こえます。

スケール上の先頭の音(主音)が、現実のどの音に相当するかが決まった時(キーが決まるといいます)、メロディは現実の音でたやすく演奏することができます。 キー(key )は先頭の音(主音)の名前で表します。 明るい曲で先頭が現実のドの時、『key C』『ハ長調』といいます。 現実のソの時は、『key G』『ト長調』です。
暗い曲で先頭が現実のラの時、『key Am』『イ短調』といいます。現実のミの時は、『key Em』『ホ短調』です。
逆に、現実に流れているいろいろなメロディも、すべて一番簡単なハ長調(暗い時はイ短調)に置き換えて考えればよいのです。
(※譜面上の表記については別講でやります。)

            (変ロ長調)  ド   レ   ミ ファ   ソ    ラ   シ ド
[絶対音階]             ↑  ↑   ↑ ↑  ↑   ↑  ↑ ↑
ド ド# レ レ# ミ ファ ソ♭ ソ ソ# ラ ラ# シ ド ド# レ レ# ミ ファ ソ♭ ソ ソ# ラ ラ# シ ド
               ↓  ↓  ↓ ↓   ↓  ↓  ↓ ↓
               ド   レ   ミ ファ    ソ   ラ   シ  ド (ト長調)

さあ、それでは、実際にメロディを調べてみましょう。 みなさんが知っているどの曲でもかまいません。 自分のとても好きな曲がいいでしょう。 好きだったあの曲が1〜7のどの音を使っているのか、書き出してみましょう。 きっと案外単純なことに驚くと思います。

明るい曲は、ハ長調(key C)に直して調べます。
暗い曲は、イ短調(key Am)に直して調べます。

直し方のコツは、主音(キー音)がメロディのどの音かを見つけることです。 その方法を紹介しましょう。
・楽器でCのコード(和音)を弾いて、それに合わせて唄ってみる。
暗い曲の時は、Amのコードを出します。
・その曲を終わらせる感じで唄ってみる。 終了の音が、相対音階のド(主音)です。 短調の時はラです。

調べてみると、1〜7の音しか使っていないことが、よくわかります。 鍵盤楽器の場合でしたら、白鍵しか使いません。
もし、それ以外の音が使われていたら(黒鍵)、それは特殊な音なのです。 特殊なメロディ(フレーズ)なのです。
1〜7以外の音が使われている部分は、変わった感じに聴こえます。 特殊な音は5個あります(黒鍵)。
意外にも、めったに使わないこの特殊な音(5個)が、メロディに感情をあたえる役目をします。 聴き手の心を揺さぶります。
(さあ、この続きは、『3 展開』で詳しく述べます。)
posted by ゆうとの at 13:15| 広島 雨| Comment(0) | TrackBack(0) | 作曲スクール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月19日

第13回 作詞スクール

添削9

青木さん、こんにちは。風邪はひいてませんか? 年が明けていよいよ2000年ですが、私はと言えば、芸能人より忙しい日々を送っております。
生徒のみなさんには、なかなか講義の時間が取れず申しわけなく思っております。年末に青木さんに提出いただいた課題の添削結果をお送りします。遅くなりましてすみませんでした。もう1点の『自由詞』の方もすぐに返事を書きます。今しばらくご容赦ください。
さて、青木さんにおかれましては、作詞作曲の勉強は進展してますでしょうか? 講義の予定がすぐ立たないので、前回の課題である『自由な作曲』については、大変申しわけございませんが、郵便で送ってください。提出要項を書いておきます。通信講座のようですが、少しでもみなさんの上達のお役に立てばと思います。

さて、青木さんは今年は3年生になるわけで、今回はお詫びのしるしに学問の話をしておきましょう。主要5教科というのがありますが、中学生や高校生の段階では、案外その教科の本当に目指す所というのが解っていない事が多いです。言わば『教科の心』というのを、一度考えてみてください。もちろん、入試問題を解くことではありません。ヒントは、その教科の最終到達点(ゴール)にあります。
『英語』のゴールは主に『文学部英文科』にあります。つまり英文学なのです。『文法』や『音声学』の研究も『語学』としては重要です。
『数学』のゴールは『理学部数学科』です。『数学』で学ばなければならないことは、『数学的思考』です。数という概念は人類が発見した至宝です。現代物理などは数学なしには、ここまで発展しませんでした。
『国語』のゴールは『文学部日文科』です。国語とはすなわち日本文学なのです。最も多感な高校時代において、みなさんにはぜひ、恋愛、友情、情熱、正義、挫折など感じるままに、たくさん言葉を残してほしいと思います。
『社会』のゴールは、『地理、歴史、政経、倫理』の各科目ごとにそれぞれあるわけですが、総じて言えば、現実のあるがままのことを、考える学問です。私は法学部法律学科でした。
最後に『理科』は、その心は『科学的思考』にあります。『科学的思考』とは、誰が何回やってもいつも同じ結果になるものだけが真実であり信ずべきことである、と言うことです。結構これは大事なことなのに、高校を卒業しても身についていません。『理科』の教科書にいつも『実験→結果→考察』が繰り返されていたのは、何のためか知っていますか? 『科学的思考』を身につけるためです。『考察』の知識と公式だけ暗記しておけば試験には間に合いますが、それでは将来『カルト教団』にはまる事になります。若いみなさんは特に、『軽信性』を憎まなければなりません。
『一般教養』と言う言葉の意味を考えてください。最近、新卒者の傾斜性が目につきます。教科のうちの何かが抜けているのです。個性を伸ばす風潮のせいもありますが、人間としての最低限の教養は持っていないと、結局不幸になります。身体にとって栄養のバランスが大事なように、心もバランスが大事です。
時には恋人にロマンを語り、また時には公式を駆使して難問を解き、そして時にはキャベツのせん切りの細さに命を燃やす、そんな高校生活を青木さんには送ってほしいと願います。“Girls be ambitious!” ではまた。

2000年1月31日
posted by ゆうとの at 07:05| 広島 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 作詞スクール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月18日

第12回 作詞スクール

添削8

さむくてこごえちゃう そんなときにはきっと
あなたのこと考えてる 想ってる
2人いっしょにいられたら どんなにあったかいのだろう
うれしいのだろう たのしいのだろう

“友達でいよう”告った後のあなたの返事
ちょっと悲しかったけど
友達になれただけでも十分だよ

あなたと出逢えた時は Happy Time
一瞬だけ見られればそれだけで
幸せになれるよ
あなたが私に全然気づかなくても
たとえあいさつさえもかわさなくても
元気になれるよ
心の中はいつもあなたでいっぱいだから

みんなで遊んだあの日の帰りの電車で
1駅分だけ2人きりで座った
緊張していて何も言えずに2人沈黙つづいてた
話題探しで頭の中 雑乱状態だった

“あの映画こわかった”沈黙やぶってあなたが言った
すごく普通の会話だけれど
あなたのその言葉でちょっと緊張ほぐれたよ

あなたと過ごせたあの日 Happy Day
1日いっしょにいられたそれだけで
めちゃうれしかったよ
協力して遊んでくれた FRIENDS
very very Thank you !! 楽しい
ひととき過ごせたよ
1日で思い出たくさん作れた

返事もらったすぐ後にすごく後悔していた
気持ち知ってもらえただけで良かったはずなのに
落ちこんでたその時に1人の FRIEND がくれた
手紙に書いてあった
「勇気を出すっていいことだよ」
その言葉すごく前向きな気持ちにしてくれた

あなたと過ごせたあの日 Lucky Day
2人で撮ったクリスマスバージョンのプリクラ
大切にするよ
初めていっしょに撮った photograph
夏休みの暑い午後の
打ち上げパーティーだったね
全部大事な宝物の一つだよ

あなたに出逢えたことは Miracle
そんなことあなたはこれっぽっちも
思ってないのかも
これからも友達としてでいいから
あなたとの思い出たくさんたくさん
作っていきたい
私のこときらいにならないでね


この長さからみて、この作品は実話のようですね。まず、これは日記であって、詞とはまだ言えません。前回も述べたように、まだ下書きの段階ですから、ここから各部分をあるいは全体を、繰り返し繰り返し、吟味して洗練して、詞へと完成させて行ってください。

それでは、フレーズごとに添削をします。

「さむくてこごえちゃう そんなときにはきっと
あなたのこと考えてる 想ってる
2人いっしょにいられたら どんなにあったかいのだろう
うれしいのだろう たのしいのだろう」

「寒くて凍えそう  そんな時は必ず
あなたのこと 考えてる 想ってる
二人一緒にいれたら  どんなに温かだろう
嬉しいだろう  楽しいだろう」

漢字に注意してください。『こごえちゃう』と妙に可愛くする必然性が全体的にも感じられないので、普通の表現の方が良いと思います。『きっと』は、自分の事に対して使うのは間違いです。『いられたら』の所、『可能』の助詞『られる』ですが、現在では『いれる』という表現が一般的になっています。古い国語の先生は嘆いておられますが…。

「“友達でいよう”告った後のあなたの返事
ちょっと悲しかったけど
友達になれただけでも十分だよ」

「“友達でいよう…” 告白の後のあなたの返事
とても哀しかった  だけど
友達だけで充分だよ」

『告った』→『いった』とは読めません。フレーズを短く短く心がけることが、洗練された詞を書くコツです。『〜だよ』というのは、青木さんの特徴ですね。

「あなたと出逢えた時は Happy Time
一瞬だけ見られればそれだけで
幸せになれるよ
あなたが私に全然気づかなくても
たとえあいさつさえもかわさなくても
元気になれるよ
心の中はいつもあなたでいっぱいだから」

「あなたと逢ってる 時間は Happy Time
たとえ一瞬でも 見かけたらそれだけで
幸せになれる
あなたが私に 全然気づかなくて
挨拶の言葉さえなくても
元気になれる
心の中は いつもあなたで いっぱいだから」


「みんなで遊んだあの日の帰りの電車で
1駅分だけ2人きりで座った
緊張していて何も言えずに2人沈黙つづいてた
話題探しで頭の中 雑乱状態だった」

「みんなで遊びに出かけたあの日 帰りの電車
ひと駅分の 2人きり
私は何も 言えないままに
話題探しで 混乱状態」


「“あの映画こわかった”沈黙やぶってあなたが言った
すごく普通の会話だけれど
あなたのその言葉でちょっと緊張ほぐれたよ」

「“あの映画…こわかったね”沈黙を破るようにあなたが言った
それはとても ありふれた会話だったけど
あなたの言葉 一字一句全部覚えてる」

この部分は特に、すごいリアリズムですね。

「あなたと過ごせたあの日 Happy Day
1日いっしょにいられたそれだけで
めちゃうれしかったよ
協力して遊んでくれた FRIENDS
very very Thank you !! 楽しい
ひととき過ごせたよ
1日で思い出たくさん作れた」

「あなたと過ごせた あの日は Happy Day
いち日も一緒にいれたなんて
めちゃ嬉しかったよ
助けてくれた気のいい FRIENDS
Thank you very much, more, best !!
楽しいひと時過ごせたよ
想い出たくさん たくさん作れたよ」

『めちゃ』より『ちょー』の方が、新鮮な時代性を出すなら良いと思いますが…。
『very』は、『Thank you 』のような節や動詞にかけることはできません。(英文法)

「返事もらったすぐ後にすごく後悔していた
気持ち知ってもらえただけで良かったはずなのに
落ちこんでたその時に1人の FRIEND がくれた
手紙に書いてあった
「勇気を出すっていいことだよ」
その言葉すごく前向きな気持ちにしてくれた」

「返事を聴いてすぐに ひどく後悔した
気持ちを伝えるだけで 良かったはずなのに
塞ぎ込んでた私に 届いた一通の手紙
FRIENDの一人から
“…でも 勇気を出すっていいことだよ”
そのひと言が 私を変えた」

この作品では、『あなた』と『FRIEND』のどちらが重要なのかはっきりさせないと、読み手の批判を招いてしまいます。

「あなたと過ごせたあの日 Lucky Day
2人で撮ったクリスマスバージョンのプリクラ
大切にするよ
初めていっしょに撮った photograph
夏休みの暑い午後の
打ち上げパーティーだったね
全部大事な宝物の一つだよ」

「あなたと過ごせた あの日は Lucky Day
寄り添う二人 クリスマスバージョンのプリクラ
大切にするよ
覚えてる? 初めて撮った Photograph
夏休みの暑い午後
打ち上げパーティーの中
みんな大事な宝物だよ」

事実をあまり、ありのまま並べると、作品としてはバラバラな内容になってしまいます。また、読み手には自己満足と思われたりしますので、気をつけましょう。

「あなたに出逢えたことは Miracle
そんなことあなたはこれっぽっちも
思ってないのかも
これからも友達としてでいいから
あなたとの思い出たくさんたくさん
作っていきたい
私のこときらいにならないでね」

「あなたに出逢えたことは Miracle
そんなことあなたは これっぽっちも
思ってないでしょう
これから先も 友達でいいから
あなたの想い出 いっぱいいっぱい
重ねて行きたい
どうか私を きらいにならないでね」

一応、A,B,Cと構成されており、『あなたと〜』からの部分がサビのようですね。
曲がついているかどうか解らなかったので、正しく添削できてないかも知れませんが、参考にしてください。

添削をよく読んで、基本的な表現力を身につけてください。サラサラと書いても、常に詞と呼べるフレーズが書けるようにがんばってください。

平成12年2月13日
posted by ゆうとの at 15:11| 広島 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 作詞スクール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月17日

第11回 作詞スクール

添削7

今年の冬も 街の通りは
イルミネーションで いっぱいだよ
子供たちは プレゼントを
たのしみに 待つ季節

雪が降ってて 街色づいて
そんなけしき 理想のクリスマス

今年のクリスマス 雪は降るかな
たとえどんなに寒くても
あなたといれば この寒い冬を
乗りこえられそうだよ

あなたの気持ち 今すぐ知りたい
聞き出す勇気下さい


学生の本分である勉強の合間を縫っての作詞は大変だと思いますが、国語力は間違いなくつきますので、がんばって沢山詞を書いて下さい。

いろいろあるのですが、まず漢字を指摘しておきます。 詞の場合、語を全て漢字に直すと堅くなるので、わざとひらがなを使って視覚的に柔らかくしたりしますが、まあ、要はバランスです。 『たのしみに』→『愉しみに』 『けしき』→『景色』 『乗りこえられ』→『乗り越えられ』

詞の全体を見渡して思うのは、『下書きのような詞』という事です。 つまり青木さんの伝えたい事はよく解るのですが、文章を読んでいるような気がします。 『倒置法』をぜひ使ってください。 『述語→主語』や『名詞→形容詞』のように言葉を置いてください。 上の青木さんの詞を例に取ると、『乗り越えられそうだよ あなたといれば』『今すぐ知りたい あなたの気持ち』『下さい 聞き出す勇気を』といった具合です。

前回も述べましたが、同じ言葉の繰り返しには充分注意を払ってください。本作品で言えば、『今年の』『街』『雪』『降る』『クリスマス』『寒く(い)』『あなた』です。 同じ言葉を避けようとすることによって、表現力が早く身につきます。 言葉の『削除』や『他の表現を使う』ことが必要だからです。 ちょっと練習してみましょう。 『今年の』→『ミレニアム・イブの』 『街』→『ざわめきの場所』 『雪』→『白い結晶』 『降る』→『舞い散る』 『クリスマス』→『聖夜』 『寒い』→『震える程の』

展開が弱いので、おとなしい詞という感じを受けます。 曲のサビの部分では、ガラリと変えるぐらいの気持ちで、思い切った展開が必要です。 そもそも歌詞というものは、どこか1箇所光る部分があれば、良いのです。作者がいくつも良いと感じるフレーズを並べても、読者にはそのうちの1つが心に響く、という位が普通です。 今回の作品では『アイデア』『インパクト』『意表をつく展開』『新鮮な表現』といったものに乏しかったのが残念です。

この詞にタイトルをつけるとしたら、どうでしょうか? 作品にタイトルをつけてみると、その完成度がよく解ります。 タイトルのつけにくいものは、内容が散漫である事の証拠です。 この詞のタイトルとしては、『ホワイト・クリスマス』『雪のクリスマス』といった所でしょうか。 今後はなるべく作品にタイトルをつけるようにしてください。

詞の世界では青木さんは自由です。 高校生らしくする必要も、清楚な女の子である必要もありません。 沢山本を読んだり、先生や友達と話をしたり、いつも歩く道の風景をじっくり観察したり、たまには知らない場所へ行ってみたりして、おおいに感受性を磨いてください。
それでは、添削した詞をお送りします。


クリスマス・プレゼント


12月の声を聴くと
街はにわかに おしゃれになる
子供の頃は 指折り数え
プレゼントを 待っていた

今でもサンタは来るらしいと
あなたは耳元でささやく

今年のクリスマス 何もいらない
たとえどんなに寒くても
あなたといれば 凍える冬を
乗り越えられるから

でもね 1つ欲しいものがあるの
雪のクリスマス
posted by ゆうとの at 14:35| 広島 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 作詞スクール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月15日

第10回 作詞スクール

これは、ある女子高生の応募歌詞を添削したものです。

添削6

風の強い ある日の放課後
駅へ急ぐ 彼の後ろ姿
時計を気にしてたよね
そんな姿見て はっと昔の恋人思い出す
別れたその日に切った髪も
今はもう こんなにのびたよ
心の中で叫んでも 昔の彼は
もういない


『ある日』は必要ないかも知れない言葉です。言葉のアイデンティティ(存在意義)を大事にしてください。どうしても、その言葉でなくてはならない、他の言葉では置き換えることができない、あるいは、その言葉を使った理由、といったことをいつも考えるようにしましょう。
言葉の必然性は、ストーリーに関係する、設定に関係する、テーマに関係する、詞の他の部分と関係するなどで、与えることができます。今回のように言葉を指定されている場合、まず5つの言葉からストーリーを組み上げるのが、初級者には簡単で良い方法でしょう。
今回は詞が短いのである程度しかたないですが、『風の強い』ことが何を意味するのか、どうして『放課後』なのか、なぜ『駅』へ行くのか、なぜ『彼』は『急いで』いるのかが、詞の2番や3番を通して読み手に伝わるように、考えていかなければなりません。

『後ろ姿』『そんな姿』と同じ言葉がダブってます。
作者は『彼』の後ろを歩いていることになります。

『急ぐ』と『時計を気にしてた』は同じことですので、『時計を気にしながら、駅へ向かう』とすれば、急いでいることはわかります。

『そんな姿見て〜』から後半は、アイデアも入っており、詞がよく流れています。
『はっと』は危険な言葉ですが、まあ良いでしょう。
『思い出す』と、その前の『気にしてた』と時制が合っていません。

『別れ』→『髪を切る』は、ありふれた設定です。『髪も』の『も』ということは、ほかにも伸びたものがあることになります。

『叫んでも』とありますが、その前の『〜こんなにのびたよ』は、叫んだようには見えません。

さて、この詞の中には2人の『彼』が出てきますが(今の彼と昔の彼)、このアイデアをいかして、どちらの『彼』が書き手にとって大事なのか、はっきりさせた方が良いと思います。あるいはどちらも好きなのか…。

この添削を読んで、作詞は難しいと思ってはいけません。一週間で与えられた課題をサラッと書いて来るだけでも、たいしたものです。何よりも大事なのはアオキさんの感性です。あなたが今感じることや、あなたが今人に伝えたいことがあれば、それを言葉にすれば良いのです。そして言葉に乗ってメロディが聴こえて来ます。そのことは、一番素晴らしいことなのです。がんばってください。


添削後の詞

風の強い駅への帰り道
何度も時計を気にする彼の後を
髪を押さえて追いかける

突然思い出した  昔の恋人
別れたあの日に  切った髪が
今はもうこんなに伸びたよ

心の中で呼びかける
どうして2人は  いつもあんなに
急いでいたの
posted by ゆうとの at 20:44| 広島 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 作詞スクール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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